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蒼波CS(オリジナル、GoA環境前)4位の水自然シリンダミラダンテについて【デュエマ】

かにかま(@Rev_kanikama8)と申します。

今回の記事の内容は、9月4日に開催された蒼波CSで使用して4位に入賞したシリンダミラダンテについての解説です。

 

 

現代において知名度が高いデッキというわけではなく、理論が十分に知られていないと思われるため、「なぜこのカードなのか」という点に関しては特に重点的に書かせていただきました。

そのため、構築記事としてはかなりの文字数がありますが、お楽しみいただければ幸いです。

 

以下、あとがきまで常体で失礼します。

 

※当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

※注意書き

①デッキ画像として、ガチまとめ様のサービス「Deckmaker」の画像を使用しています。

個別カード紹介ではフルネームを用いますが、可読性のため、解説内でカード名に言及する場合には、冠詞などを省略した名称を使う場合があります。


《革命龍程式 シリンダ》の強みに迫る

  • 進化:自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
  • W・ブレイカ
  • このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある自分の水のクリーチャー1体につき、カードを1枚引いてもよい。
  • 革命2:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドが2つ以下なら、次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーはすべて、攻撃もブロックもできない。
  • (デュエル・マスターズ公式カード検索より引用)

 

自身を含む水文明クリーチャーの数だけドローすることができるため、最低1枚は手札に新しいカードを加えられる。

コマンド・ドラゴンかつコスト5以上であることから、水文明を指定する全ての革命チェンジに対応しており、ドロー効果で革命チェンジ先を引き込めることから革命チェンジ元として優秀である。

 

さらに、出た時に自分のシールドが2枚以下であれば、登場時点でバトルゾーンにいる相手クリーチャーの攻撃・ブロックを不可にする能力もあり、自分より早いデッキに対しても一発逆転を狙うことができる。

 

また、召喚したばかりの水文明クリーチャーの上に進化して、進化元+自身のコストで出せるスピードアタッカーのWブレイカーとして運用することも可能。

水文明単色でありながら高い攻撃性能を持つカードと言える。

 

先述の通り革命チェンジとは相性がよいが、特に召喚ロックを持つ《時の法皇 ミラダンテⅫ》とのシナジーは強烈。

相手のクリーチャーの登場は許さないが、事前に出ているクリーチャーに対処できない《ミラダンテⅫ》と目の前の打点を止めることはできるが、能力発動後に出てきたクリーチャーの攻撃を止められない《シリンダ》で弱点を補完している。

早期の革命チェンジからロックを決め続ける【シリンダミラダンテ】は強力なデッキであったが、《ミラダンテⅫ》殿堂以降は話題に上がることも少ないデッキになってしまった。

 

デッキとして大幅な弱体化を喰らったとはいえ、かねてより筆者が一番好きなデュエマのカードであり、このカードを使ってCS上位者プロモを取るのが夢だった。

そこで、CSで勝てる【シリンダミラダンテ】を考えることにした。

そのために、まずは現在【シリンダミラダンテ】が抱えている問題を洗い出す。

 

問題提起

①《ミラダンテⅫ》に代わるフィニッシャー

最重要項目。

《流星のガイアッシュ・カイザー》などの高いカウンター性能を持つカードのことを考えると、「革命チェンジをしたのに勝負を決めきれずに負ける」という事態は避けるべきであり、なるべくアタッカー性能が高いものが好ましい。

 

②《シリンダ》を早期着地させる方法

《シリンダ》のコストは5と、マナ加速などを一切挟まずにプレイするには少々重い。そこで、何かしらの補助は必須。

また、水文明クリーチャーが多ければ多いほどドロー枚数を増やせるのが強みなので、その過程で水文明クリーチャーの頭数を増やせればなおよい。

 

③《シリンダ》着地までの時間稼ぎ

手打ちするメタカード(速攻デッキに対するブロッカーも含む)に加え、受け札を指す。

まずは自分の動きを通した時にしっかり勝てることを優先するべきだと考えているので、それに貢献できない分優先度は①②よりは低い。

それでも採用する場合は、水文明クリーチャーである方が好ましい。

 

まずメタカードだが、対面次第で腐り、出したターンが無駄になってしまうという弱点がある。

しかし、水文明のクリーチャーであれば最低限《シリンダ》のドロー枚数を稼げるため、無駄にはならない。

 

 

受け札も、防御性能と水文明のクリーチャーを場に残すことを両立している必要がある。

 

たとえば《S・S・S》は高い防御性能を持ち、ほぼ確実にそのターンを生き残ることができるカードだが、呪文であるため場には残らない。

受け札の優先度が低い以上、その採用枚数には限りが存在する。何度もS・トリガーに期待することはできない。

 

そこで、なるべく耐えたターンでワンショットを決める方が望ましい。

その際に革命チェンジ先を引き込めるだけでなく、万が一ワンショットに失敗した時の保険としての革命2を持つ《シリンダ》を出すことは非常に重要であるため、可能な限り頭数として場に残ってくれる方がよい。

 

上記のようにメタカードや受け札の採用には慎重になる必要があるが、それは③のみを目的として採用する場合の話である。

①や②を兼ねられるカードがあればデッキスロットの圧縮に繋がり、より優先して採用することができる。

 

上記の三点を順に解決していく。

 

課題解決

①《ミラダンテⅫ》に代わるフィニッシャー

追加のフィニッシャーに関しては、《轟く革命 レッドギラゾーン》が適任であると考えた。

水文明のクリーチャーがいればいるほどドローできる《シリンダ》と全軍アンタップの《レッドギラゾーン》。どちらも盤面展開を行うことで出力を上げられるカードであるため、無駄がない。

 

《シリンダ》以外に攻撃できるクリーチャーが2体いれば、それらでシールドをブレイクした後に《レッドギラゾーン》に革命チェンジすることで、相手のシールドが5枚残っていてもワンショットを決めることができる。

 

②《シリンダ》を早期着地させる方法

《レッドギラゾーン》を用いたワンショットの確立により、《シリンダ》を召喚する前にもなるべく多くのクリーチャーを場に揃えることがより重要になった。

 

4マナで《シリンダ》を踏み倒せる《エヴォ・ルピア》を擁する火光水で構築することも視野に入れたものの、3文明をマナに揃える+テンポよく水文明クリーチャーを並べる+《エヴォ》《シリンダ》を手札に抱えるという3点を満たすのは困難であると判断し断念。


そこで、《Re:奪取 マイパッド》などの場に残りながら後続のコストを軽減できるクリーチャー(以降《奪取》と表現)を使用することにした。

G・ストライクを使用しても場に残らないため、受け札としての価値は低いものの、初動におまけとしてつくなら及第点である。

 

今回は《Re:マイパッド》以外の《奪取》として採用できるカードとして選ばれず、パワーも高い《珊瑚妖精キユリ》が存在する上に、マナ加速として《Disメイデン》を擁する自然文明に着目し、水と自然の2色で構築を進めた。

《奪取》とマナ加速を併用することで、後半に《シリンダ》をスピードアタッカーとして運用できるターンも早まり、攻撃力が高まる。

 

また、自然文明のカードの枚数が増えたことで、《シリンダ》を進化元ごとバトルゾーンに出せる《生命と大地と轟破の決断》を唱えやすくなった。あまりにもできることが多いこのカードも採用する。

 

《キユリ》は自身が場に残りつつ後続の召喚をサポートしてくれる。

選ばれない効果があるため《シリンダ》のドロー枚数を稼ぐ頭数としてカウントしやすく、《レッドギラゾーン》でアンタップするクリーチャーとしても強力。

 

《メイデン》はマナ加速要員。

 

3コストであるというのがこのデッキでは非常に重要で、《奪取》から繋いだ3ターン目に2マナで召喚すれば追加したマナを用いて2コストのクリーチャーを召喚できるだけではなく、後半では召喚して即《シリンダ》に進化しやすいというのが強みである。

2コストの召喚に繋ぐことができれば3ターン目に3体のクリーチャーが盤面に揃うため、次のターン《シリンダ》+《レッドギラゾーン》のセットで4ターンキルが可能。

 

さらに、このカードは多色を置きながら上記の動きを可能にしてくれるため、デッキの動きを円滑にしてくれる。

 

また、ブロッカーを持つため【我我我】などの打点を削ぐだけではなく、打点が揃う前に《奪取》でシールドを攻撃しても殴り返しを防げる。

時間稼ぎや《レッドギラゾーン》の弱点である「コマンドに対するS・トリガーやG・ストライク」という裏目を減らすことも可能である。

 

(3コストブーストの強みは下記リンク記事の「どのマナ加速を選ぶべきか」の項に詳しい。もし興味が出たら、そちらも参考にされたい)

kanikamadm.hatenablog.com

 

コンセプトとその基盤である《シリンダ》《レッドギラゾーン》《Re:マイパッド》《キユリ》《メイデン》4枚ずつに加えて殿堂カードの《ミラダンテⅫ》《ネイチャー》を採用しても確定したカードは22枚と、十分な枠があるように感じたため、一度③にスロットを割く。

 

《メイデン》の説明で書いたように、最速キルターンは4ターン目になるため、キルターンが3ターン目になる【アポロヌス】や【火単我我我】などのデッキに対して4ターン目を取ることも意識していく。

 

③-1《シリンダ》着地までの時間稼ぎ~メタカード選定~

まずはメタクリーチャーとして《異端流し オニカマス》に着目。

コストが2であることから《奪取》→《メイデン》と繋いでも即召喚することが可能であり、マナ加速で自分の動きを進めながら相手の踏み倒しを抑えられる。

 

さらに選ばれないことから《シリンダ》や《レッドギラゾーン》のための頭数としての信頼度が高く、採用しうるメタカードの中ではトップクラスの1枚。

現環境では《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》をバウンスできるのが光る。

 

続いて、《奪取》を出した次のターンに召喚可能で、《レッドギラゾーン》に革命チェンジできる《奇天烈 シャッフ》に目を付けた。

クリーチャーのコストが固まりやすい【火単】だけではく、【ゼーロベン】などの呪文を主軸にするデッキに対しても大きくテンポを握ることができる。

 

ただし、このカードには大きな弱点がある。

《奪取》→《シャッフ》と繋ぐと、次のターンの動きが窮屈になるというものだ。

《メイデン》を経由していないゆえにマナが増えていないため、次のターンにクリーチャーを召喚しづらい。その上《奪取》も《シャッフ》のどちらもゲーム中なるべく盤面に残しておきたいため、《シリンダ》の進化元に使用したくない。

 

さらに、革命チェンジ元の《シャッフ》を含めても、4ターン目に攻撃できるクリーチャーが2体しかいないため、《レッドギラゾーン》を出してもワンショットを成立させられないのである。

(盤面に《奪取》と《シャッフ》2体+手札に《レッドギラゾーン》2枚が揃えば一応成立するが、4枚しか積めないカードを2種要求するのは非現実的。)

 

そこで、ひとまず4枚から構築を始めたが、他のカード次第では枚数を減らすことも視野に入れていた。

 

【アポロヌス】に対して《オニカマス》、【火単】に対しては《メイデン》か《シャッフ》と、相手の動きに事前に対処できるカードは増えたものの、両デッキの攻撃力に対してはこれだけでは不十分だと感じたため、さらに受け札の採用を検討した。

 

③-2 《シリンダ》着地までの時間稼ぎ~対【火単】&【アポロヌス】用受け札選定~

③の項で書いたように、受け札を採用する場合、水文明のクリーチャーを残せるカードが望ましい。しかし、《Re:マイパッド》が示すように、場に残らずとも、自分の動きに対する貢献度と防御性能を両立できれば採用候補になりうる。

 

そこで、ターンを獲得しながらほぼ確実に水文明のクリーチャーを残せる《終末の時計 ザ・クロック》、G・ストライクを使っても場に残らないものの、2コストのメタカードとしても使用可能で、手打ちでも《シリンダ》のドロー枚数に貢献できる《飛ベル津バサ 「曲通風」》などを候補に入れたが、今回はどちらでも十分な効果を得られないと結論付けた。

 

《クロック》は【火単】に対して《”罰怒”ブランド》や《我我我ガイアール・ブランド》のターン終了時効果までもスキップしてしまう点が何よりも痛い。

これでは後攻3ターン目を獲得しても、盤面にいるクリーチャーのコストがばらけてしまい、《シャッフ》の効果も不十分になる。

 

また、《カンゴク入道》や《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》などのパワーが高いクリーチャーから攻撃してきた時に殴り返せないため、トリガーさせてもそれ以降は打点を減らせず、一時しのぎにしかならないことも少なくない。

盾以外では仕事をしないにもかかわらず、踏むタイミングに強さが左右されるという点は気になる。

 

《「曲通風」》はターンを獲得すれば《”罰怒”》のマスターB・A・D自体は誘発させられるものの、《我我我》に対しては自壊させるか盾の枚数を大きく減らすかの厄介な二択を迫られる上に、《アポロヌス》に対しては全く効果がない。

また、メタカードとしても《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》のバウンス効果に対しては効果があるものの、革命チェンジを止めることができず、盤面を守るという意味では《オニカマス》に後れを取っているという印象を受けた。

 

しかし、《クロック》の「場に残ること」と《「曲通風」》の「手打ちできること」には強さを感じたため、これらを両立できるカードがあれば信頼できる受け札たりうると思いカードを調べたところ、《罪無 ドロキオ垓》がこの二つを満たしていることに気づいた。

 

事前にケアしづらいS・トリガーのブロッカーでありながら、一度ブロックするだけで2体のクリーチャーを止められる高い防御性能を持つ。

さらに、《キユリ》+《メイデン》と並べた後にムゲンクライムを用いて2コストで召喚することも可能である。

 

特に【火単】に対して非常に強い。

《我我我》が攻撃する前にトリガーすればW・ブレイクを止めつつアンタップするクリーチャーの攻撃を止め、攻撃以降にトリガーすれば相手の盤面にはバトルで勝てる小型クリーチャーが残り、攻撃してもシールドを削れないというようにどちらにも裏目が発生する。

さらにバトルで破壊されても、2ターン目に《奪取》が出せていれば《メイデン》でタップイン処理をしつつ蘇り、継続的に打点を削ることができる。

 

極めつけは《シャッフ》との相性のよさである。

低コストクリーチャー+《我我我》or《”罰怒”》の盤面で《シャッフ》を召喚した時、《ブランド》のコストを宣言しておけば相手のパワーラインは大きく下がり、相手の攻撃を抑制することができる。

 

また、先ほどまではこちらが後攻を取る前提で話を進めていたが、先攻を取った場合、《奪取》→《シャッフ》と繋いでも、後攻3ターン目までで《ドロキオ》がトリガーすれば4ターン目に《レッドギラゾーン》のチェンジ元と攻撃可能クリーチャー2体が揃うため、ワンショットを狙える。

相手次第ではあるが、これにより「4ターンキルが決まらない」という《シャッフ》の弱点も解決されたため、4枚採用することに大きなためらいがなくなった。

 

【アポロヌス】に対しても、《アポロヌス》のメテオバーンが決まっても、《轟く侵略 レッドゾーン》の枚数が不十分であれば《オニカマス》か《ドロキオ》のどちらかをバトルゾーンに残すことができる。

盤面とシールドの両方に触れられてしまうため依然辛くはあるものの、シールドブレイクで得た潤滑な手札から《オニカマス》+ブロッカー複数体という盤面を作りやすくなった。

後続の《カチコミ入道<バトライ.鬼>》1枚だけでは負けない状況に持ち込み、シールド0の状態から持久戦を狙うという勝ち筋を狙える。



 

④リスト最終決定

ここまでで「フィニッシャー」「《シリンダ》早出し」「時間稼ぎ」という3点を解決した。全てのカードを最大枚数採用したと仮定すると、残りのデッキ枚数は6枚。



しかし、自然文明のカードが13枚と心もとないため、なるべく自然文明のカードで埋めることにした。

また、これまでの採用カードでは除去がほぼ存在しない点も気になったので、できればこれも解決したい。

 

今回は《メイデン》と同じ3コストブーストで、再現性を上げられる《眼鏡妖精コモリ》、《シリンダ》から引きこめるT・ブレイカーで、自然単色マナとしても活用できる《革命類侵略目 パラスキング》、【火単】に対して《ブランド》2種の着地を長期にわたって咎め続けられるだけでなく、どんなクリーチャーでもバウンスできる《ツネキン☆ゲームス》の3種に目を付けた。

このカードたちは4枚採用したカードの弱点を補うためのものであり、ここで書ききれない分の役割や枚数配分の理由は後述する。

 

上記の段階を踏み、下の画像の40枚でデッキを確定させた。

 

デッキレシピ



より詳細な採用カード紹介及び枚数配分解説

似た役割を持つカードはまとめて、それ以外のカードに関しては個別に解説を行う。

 

《Re:奪取 マイパッド》、《珊瑚妖精キユリ》4枚ずつ

再現性向上のために4枚ずつ採用した。

《キユリ》下では《Re:マイパッド》を1コストで召喚することができるが、《Re:マイパッド》下で《キユリ》を1コストで召喚することはできないため、両方手札にある場合基本的に優先するべきは《キユリ》。

 

ただし、このデッキは2ターン目に《奪取》を召喚、3ターン目に2マナ《メイデン》or《コモリ》+2コストのクリーチャーを出して4ターン目に《シリンダ》を狙うのが一番強い。

初手が《キユリ》+《メイデン》+《Re:マイパッド》+水文明単色2枚(かマナに置けない《ミラダンテⅫ》)のようなものであれば、1ターン目は《キユリ》をマナに置き、2ターン目に《Re:マイパッド》、3ターン目にマナ加速+2コストクリーチャーと動く方がよい。

 

《機生幻獣 ケラパッド》も存在するが、デッキの動きを円滑にする初動のために多色の枚数を増やしたくないのでこの枚数に抑えた。

 

《異端流し オニカマス》×4

先述の通り、《シリンダ》《レッドギラゾーン》と盤面に水文明クリーチャーが存在することが重要なデッキであるため、場持ちがよいこのカードは強力。

その分マッハファイターで狙われることも多く、相手が1体目の処理をしている間に2体目を抱えておきたい。

《キユリ》と合わせて8枚アンタッチャブルを積めば、《レッドギラゾーン》のワンショット性能が高くなることもあり、序盤に召喚したいので4枚採用した。

 

 

《Disメイデン》×4、《眼鏡妖精コモリ》×2

4ターンキルを目指すためには、2ターン目と3ターン目に必ず単色カードを埋める必要があるため、デッキの過半数は単色にしたい。

そこで、3ターン目までに手札に来る確率を高めつつ、過剰にならない枚数として選んだのが合計6枚採用。

筆者の体感ではあるが、4ターンキル自体は3ターン目までに《奪取》2体+水文明クリーチャーでも成立するので、不便さを覚えることは少ない。

 

《メイデン》は序盤にゲームに絡める可能性を限界まで高めるため、4枚採用している。

先述の通り多色をマナに埋めながら後続の召喚を可能にしてくれる点が非常に優秀で、序盤から《レッドギラゾーン》召喚プランに備えられたり、《シリンダ》を手札にキープできる。

 

また、中盤戦以降《シリンダ》をスピードアタッカーとして使用する時の進化元としても強力。《奪取》下では事実上1マナ消費であり、水単色2コストクリーチャーと同じマナ消費でありながら手札に追加の革命チェンジ先を抱えられる。

積極的に《シリンダ》の進化元に用いて、革命チェンジして手札にセットとして揃えるプレイを心掛けたい。

 

 

《コモリ》は「バズレンダ」を活かして《シリンダ》以外の5マナの動きを作れることを評価している。

《オニカマス》→《メイデン》や《奪取》→《ツネキン》or《シャッフ》など、3ターン目までに《奪取》+マナ加速が揃わず、4キルを狙えないことも存在する。

この場合は《シリンダ》を出しても十分なドロー枚数を稼げないが、一度このカードを挟められたら次のターンは2コスト進化元+《シリンダ》を狙える7マナ域に到達する。

《レッドギラゾーン》や《ミラダンテⅫ》を引き込む確率を上げつつ、過剰打点を作れるのは見逃せない。

 

しかし、基本的には短期決着を狙いたいため《メイデン》が最優先であり、中盤戦以降で真価を発揮するこのカードは枚数を抑えた。

《奇天烈 シャッフ》×4

《シリンダ》召喚+革命チェンジの4キルを狙いづらい対面に対して、前もって盤面に用意するサブプランのコマンドとしての役割も兼ねる。

4キルが決まりづらい著名なデッキとしては《ポクチンちん》や《7777777》を擁する【ジョーカーズ】、《その子供、可憐につき》や《赤い稲妻》などが存在する【ラッカ鬼羅.Star】など。

 

《奪取》を除去できる《7777777》、《ガヨウ神》を即座に革命チェンジさせられる《勝熱と弾丸と自由の決断》、《シャッフ》《ブランド-MAX》などを引き込める《T・T・T》など止めておきたい呪文も少なくない対面なので、コマンドを用意した上で安全を確保できるのは大きい。

 

万が一メタクリーチャーを出されても、後述する《ツネキン》を出すことができれば完全に相手のターンを無駄にした上で《レッドギラゾーン》に革命チェンジして、手札に戻った《シャッフ》をアタッカーとして活用できる。

 

また、除去呪文や殴り返しできるクリーチャーの攻撃を防いで盤面を保護すれば《シリンダ》のドロー枚数の維持も可能であり、総評としてはロングゲームに強い1枚である。

先述の通り、《ドロキオ垓》がトリガーすれば「4ターンキルできない」という弱点も補完済み。不必要であればマナに埋めやすい単色であることから、4枚積んでもデッキの動きは阻害しない範疇だと考えている。

 

《ツネキン☆ゲームス》×2

革命チェンジを妨害する相手のクリーチャーだけでなく、自分のクリーチャーもバウンス可能。攻撃を介せずに《レッドギラゾーン》と《ミラダンテⅫ》を手札に戻すことができる点が他のバウンス効果持ちと決定的に異なる点

アンタップ効果、召喚ロックともにファイナル革命であるため、革命チェンジで手札に戻してもそのターン中に効果を発動することはできない。しかし、このカードがあれば不必要なタイミングで消化することを避けられる。

 

また、【火単】だけではなく、高コストS・トリガークリーチャー及び《灰燼と天門の儀式》《闇王ゼーロ》などの呪文に対してもメタ効果が刺さり、《ミラダンテⅫ》で封殺できない範囲のケアにもなる。

 

2種の効果自体は評価が高いが、《オニカマス》と違ってマナ加速のついでに出すことができないコストとマナにタップインすることから、どうしても大量に引くと自分の動きが阻害される点は否めなかった。

 

さらに、《シャッフ》以上に3ターン目の動きとして弱いのが評価を落とす。

《シャッフ》は《レッドギラゾーン》に革命チェンジできるため、1ターンを生き残れば4キルはできずとも大きなアドバンテージになるが、このカードを出しても4ターン目の動きは乏しい。

出したターンを無駄にしてもらっては困るので1ターン生き残ることはマスト、その上でもう1ターン生き残ってもらうことが理想なのだが、現環境ではそれが難しいと判断した。

 

まず《切札勝太&カツキング~熱血の物語~》入りのデッキや【アポロヌス】はこのカードの除去と踏み倒しを1ターンで行えるため効果がない。

 

【ゼーロベン】に対してはほぼ確実に1ターンは獲得できるが、《Disカルセ・ドニー》や《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》などの盤面除去カードの枚数が多く、仮に除去されなくとも《天災 デドダム》で8マナまで伸ばして《砕慄接続 グレイトフル・ベン》を場に残せるように立ち回られる可能性もある。

 

弱点も多いカードではあるが、今回はメタクリーチャーを出された時に手も足も出ないことを避けたかった上に、《ミラダンテⅫ》や《シャッフ》と併用してより安全なゲーム展開をできるという「保険」の存在として2枠を割いた。

 

《革命龍程式 シリンダ》×4

小型クリーチャー展開と革命チェンジ先を繋げる、このデッキのコンセプト。

 

ドロー効果は途中で止められることは必ず覚えておきたい。《ロスト・Re:ソウル》を使うデッキに対して少しでも《レッドギラゾーン》を山札に残しておきたい時や、マナ加速持ちや《ミラダンテⅫ》といった強制ドロー持ちカードの使い過ぎでライブラリアウトする危険性を減らしたい時のために。

 

4ターンキル、革命2による遅延、7コストスピードアタッカー運用のどれを取っても強力で、絶対にゲーム中1枚は使いたいので4枚。

 

《生命と大地と轟破の決断》×1

進化元ごと《シリンダ》を踏み倒せることが一番大きいが、シールドではなく相手クリーチャーを攻撃しながら《シャッフ》の効果を発動させたり、メタクリーチャー潰しとこのデッキに欲しいものがほとんど入っているので抜く必要がなかった。

 

《シリンダ》の革命2の遅延に備え、次のターンに《奪取》込みでも使用可能マナが5マナ未満になる程過剰な展開は避けること。

 

《罪無 ドロキオ垓》×4

攻防一体のカードで、《Disジルコン》などのブロッカーがいても《レッドギラゾーン》によるワンショットを成立させられる。

「タップした時」に攻撃ブロック不可付与が発動するので、もう1体召喚する時にムゲンクライムでタップすれば安全に効果を使用できる。

 

2体併用する意味も大きく、マナ以外のどのゾーンにいても嬉しいので4枚。

 

《轟く革命 レッドギラゾーン》×4

自身も召喚酔いをしないため、革命チェンジ元だけでなく、盤面に依存しないアタッカーとして使用可能。

強力なカードではあるが、ゲーム序盤はコマンドがないと仕事ができないため、初手にある分にはマナに埋めて《メイデン》や《シリンダ》で引きに行く方がよい。

 

《オニカマス》《キユリ》を絡めた4ターンキル、序盤のマナ色、後半の単体アタッカー活用の全部が強いので4枚。

 

《革命類侵略目 パラスキング》×2

《レッドギラゾーン》の「革命チェンジ前にコマンドが攻撃できなくなる」という弱点の補完につながるため、T・ブレイカーを入れるメリット自体は少なくない。

3ターン目に2体並べて《奪取》で1枚シールドをブレイクしておけば、次のターンに1枚ブレイクした後に《シリンダ》侵略《パラスキング》で4ターンキルができる。

 

オリジナルにおいて、《シリンダ》からすぐに踏み倒せるT・ブレイカーとしてはこのカードと《ミラダンテⅫ》の他に《未来の法皇 ミラダンテSF》と《超奇天烈 ガチダイオー》も存在する。今回は《ドロキオ垓》からも侵略できる上に、不足している自然単色を補うためにこのカードを優先した。

 

《ミラダンテSF》は多色である上に、詠唱先の呪文に割くデッキスロットも存在しない。

 

《ガチダイオー》も《ドロキオ垓》から踏み倒せるバウンス持ちで強力なのだが、【アポロヌス】の《レッドゾーン》単体による攻めに対応できていない。

バウンスすれば再度《カチコミ》と《レッドゾーン》の効果を使われてしまうが、かといって戻さなければ共にパワー12000で相打ちを強いられる。

それよりはパワー14000で一方的に殴り勝ち、再利用を許さない《パラスキング》の方が強いと考えている。

 

さらに、このカードを採用することにより、4キルルートを増やすことができるのも強みである。手順は下記。

 

ルート①

《奪取》→マナ加速+《ドロキオ垓》→《ドロキオ垓》以外から《シリンダ》

手順:《シリンダ》でWブレイク後、《ドロキオ垓》から《パラスキング》に侵略して残り3枚をブレイク。残ったクリーチャーでダイレクトアタック

 

ルート②

《奪取》→《シャッフ》→《奪取》進化《シリンダ》

手順:《シリンダ》を《パラスキング》に侵略してTブレイク後、《シャッフ》から《レッドギラゾーン》に革命チェンジして残り2枚をブレイク。アンタップした《パラスキング》でダイレクトアタック

 

また、忘れがちな効果としてバトルゾーン全体染色、革命2によるクリーチャー5コスト軽減がある。

全体染色はこのカードも《シリンダ》のドロー枚数にカウントできるようになるだけでなく、《聖魔連結王 ドルファディロム》の破壊を防ぐことができるので覚えておこう。

 

《シリンダ》から引いて嬉しい打点であることは間違いないが、《シリンダ》の使いまわしができない以上、革命チェンジ先よりも優先して採用するべきではないので2枚。

 

《時の法皇 ミラダンテⅫ》×1

基本的に出し惜しみはせず、積極的に革命チェンジしてTブレイクを決めてもらう。

選ばれない《オニカマス》や《キユリ》に加えて、呪文をケアできる《シャッフ》がいるため、余程カウンターに振り切っているデッキでなければ残りのシールドを割ってダイレクトアタックに向かうのはそう難しくはない。

 

対面別基本的プレイ指針

「4ターンキルできるデッキが、メタを絡めながらロングゲームもできる」というのがこのデッキの本質。

重要なのは《奪取》を出した後の3ターン目であり、「マナ加速+2コスト」か「《シャッフ》or《ツネキン》」で大きな分岐点になる。

 

今回は筆者が想定していた著名なデッキとの対面を想定し、「執筆段階での」簡単な思考をまとめた。

基本的に先攻を想定した記述を行っているが、後攻でもやることは大きく変わらない。

 

また、申し訳ないが、練習量やプレイ経験が不十分だと判断した対面がいくつか存在しており、記載がない対面はそれらに属している可能性が高い。しかし、思考のアップデートを行った際や新たに書くべき対面があると判断した場合は記事を更新したいため、ぜひTwitter( @Rev_kanikama8 )までご一報を。

 

【アナカラーハンデス

「序盤からクリーチャーを展開する」というコンセプトを、手札破壊と盤面処理の両方で妨害してくる非常に厳しい対面である。

 

《奪取》を出すと、3ターン目もハンデスを行い、手札を枯らしてくることが多かったと記憶している。

そこで、現在は2ターンはパス、3ターン目にマナ加速を出して多色を埋めつつ、4ターン目に《シャッフ》を出して《有象夢造》を防ぐというプレイを狙っている。

 

マナ加速を出すと手札が減るが、クリーチャー0の状態から勝てるデッキではないので、多少は強気にいかないとどうしようもないと考えている。マナ加速クリーチャーを優先したいのは、万が一《シリンダ》+革命チェンジを手札に残せた時に、進化元として手札に抱えられるとより強力なため。

 

相手の初手マナチャージが《デッドダムド》や《ジルコン》で、他の対面だと考えて2ターン目に《奪取》を出してしまった場合は《シャッフ》とマナ加速が抜かれないようにお祈りをしてほしい。

 

【アポロヌス】

《オニカマス》で《アポロヌス》をバウンスをしないと4ターン目がないので、絶対に召喚するためにもマナ加速で山札を掘る。

 

ただし、もし《カチコミ》+《レッドゾーン》だけで攻め込んできた場合は、バウンスを行わない方がよい。

《レッドゾーン》が手札に戻ると継続的にクリーチャーが破壊されるため、こちらがジリ貧になり、相手に余裕を生んでしまう点が苦しい。

 

しかし、バウンスを行わなければ盾からリソース回復ができる。

《レッドゾーン》の攻撃や《進化設計図》《エボリューション・エッグ》などを止められる《シャッフ》、《メイデン》+《オニカマス》、トリガー《ドロキオ垓》から《パラスキング》侵略などで立て直しを図る。

 

後攻の場合、非常に負ける可能性が高いので、まずは生き残れるように《オニカマス》を出す。

進化元を用意できていない、《設計図》でパーツを回収されなかったなどで先攻3ターン目を生き残れそうであれば、《奪取》を出して《メイデン》+《オニカマス》の並びを狙う。

 

【ゼーロベン】

《シャッフ》《ツネキン》が除去されやすいため、まずは3体並べて4キルも視野に入れておく。仮に4キルできずとも、シールドを削りつつ、追い打ちとして出す《シャッフ》《ツネキン》は1ターンで除去されても十分な価値がある。

 

マナ加速から続けて召喚する2コストは《ドロキオ垓》を優先したい。

《ジルコン》のブロッカーを無視できるためワンショットの補佐になる上に、仮に《ジャドク丸》で破壊されても、ムゲンクライムで盤面を維持しやすい。

また、6コストであるため、《Disカルセ・ドニー》のスレイヤーを無視してブロックしたり、《B・F・Fモーメント》でバウンスされる可能性が低いアタッカーにもなる。

 

【ガイアハザード退化】

《自然の四君子 ガイアハザード》が出ればほぼゲームエンドなので、その前にゲームを決めることを目指す。

4ターン目の《シリンダ》のドロー枚数を増やして、ダイレクトアタックか《ミラダンテⅫ》へのチェンジを狙う。

受け札が比較的G・ストライクに寄っているので、《熱血の物語》+革命チェンジのケアも兼ねる《オニカマス》は召喚しておきたい。

 

【4c邪王門】

基本的には【ガイアハザード退化】と同じく、革命チェンジケアの《オニカマス》を添えた上で最大限ドロー枚数を増やし、革命チェンジを通せるように立ち回るが、デッキの性質上、4ターンキルは非常に決まりづらい。

 

そこで、《レッドギラゾーン》+《オニカマス》+《奪取》の盤面を作ることを意識する。こうすれば《熱血の物語》に《レッドギラゾーン》バウンス+マッハファイターで攻撃をされても、水文明クリーチャー1体は残る上に、《熱血の物語》がタップした状態でバトルゾーンに存在する状況を作り上げられる。

手札に帰ってきた《シリンダ》と追加の低コストクリーチャーを召喚しつつ、再度《レッドギラゾーン》への革命チェンジを行い、《熱血の物語》を殴り返して再利用を防ぐ。

 

革命チェンジ、革命0下の《熱血の物語》を除いた場合、【邪王門】側から《レッドギラゾーン》を破壊する方法はそう多くない。

その起点となる《熱血の物語》を潰せば盤面を守りやすくなる上に、山札操作も封じて《百鬼の邪王門》のカウンターとしての価値を下げることにも繋がる。

 

手札に進化元+《シリンダ》や《レッドギラゾーン》2枚目といった打点を抱え込みつつ、《邪王門》や《一王二命三眼槍》を消費させていくことを目標とする。

 

【ジョーカーズ】

3ターン目に《シャッフ》を出して《7777777》による《奪取》の除去をケアしつつ、次のターンに《レッドギラゾーン》を着地させる準備をする。

《ポクチン》のバウンスだけでなく、《ジョリー・ザ・ジョニー Final》のケアもできるため、《ツネキン》を続けて出したいところ。

 

《パーリ騎士》が絡むと《決断》のG0が早まってしまうため、なるべく相手の墓地にカードがない状況を作るためにも《シャッフ》が必要。

 

【ラッカ鬼羅.Star】

《シャッフ》の項で記載したように、まずは《T・T・T》を止めて次のターンにすぐ《レッドギラゾーン》を着地させる。
同じターンに《オニカマス》も出せたらなおよい。

 

しかし、《奇石 ミクセル》から入られて3ターン目に《シャッフ》を召喚しても場に残らない、召喚できてもメタクリーチャーを除去できない、後攻を取って《シャッフ》に《シャッフ》を当てられるなど、4ターン目の《レッドギラゾーン》が実現不可能になるパターンも少なくない。

 

そのような場合はマナ加速をしつつ《オニカマス》で遅延を行い、なるべく早期に《レッドギラゾーン》を召喚することを目指す。

《レッドギラゾーン》のマッハファイター対象としては、《「正義星帝」<鬼羅.Star>》、《可憐》、《シャッフ》など。

その中でも、最悪《<鬼羅.Star>》に進化してこちら側の《シャッフ》の効果から逃れられる上に、《シリンダ》のアタッカー運用も咎めてくる《可憐》は特に優先的に倒したい。

 

また、《<鬼羅.Star>》や《シャッフ》にはなるべくシールドを攻撃させることを意識する。そのために、この2体にパワーで負けるクリーチャーは極力タップさせないこと。

 

盾が減れば《シリンダ》の革命2で打点を減らしつつ《<鬼羅.Star>》のブロッカー付与も無効にできるので、攻めにも守りにも転じられる。

 

【火単我我我】

《ツネキン》があれば最優先で召喚し、《赤い稲妻》《カンゴク》といったパワーが高いクリーチャーをバウンスしながら《奪取》と合わせてシールドを攻撃する。

 

《メイデン》+《ドロキオ》、《シャッフ》でも十分に効果的だが、《ブランド》自体の召喚は通してしまう。

 

《ドロキオ》の場合はブロックと効果による攻撃不可があり、パワーが高いクリーチャーの攻撃回数を最低限に抑えられているので盤面を維持しやすいが、《シャッフ》の場合は《奪取》を失うと場に残るクリーチャーは1体だけでマナも伸びていない。

《奪取》→《シャッフ》の場合は《ブランド》に殴り返される裏目が大きく、なるべく《奪取》はタップさせないこと。

 

後攻の場合、《ブランド》が召喚されず、シールドが十分に残っていれば先攻と同じ動きでも差し障りはないが、パワー3000以上のクリーチャーが攻撃できる状態で《ドロキオ垓》がトリガーした場合は慎重に考える。

 

Wブレイカーの攻撃とパワーで勝てる小型にブロックを当てたいので、《赤い稲妻》や《カンゴク》の攻撃によるシールド1枚分は甘んじて受け入れて、バトルゾーンに残した方が4ターン目も生き残りやすいか。

 

採用候補カード

《ミノガミ<サガ.Star>》、《Code:1500 <アダム.Star>》

《シャッフ》の次のターンに使える除去カードでありながら、《パラスキング》に侵略できるコストとスター進化による耐性が魅力的な2種。

4ターンキルプランが成立しづらい、3ターン目に《シャッフ》を優先したい対面に対して刺さりやすく、さらにドロー効果で《レッドギラゾーン》を引き込める。

 

同じく除去効果持ちの《ツネキン》と比較すると、それぞれ破壊と召喚ロックつきバウンスであるため、除去としてはより強力だが、4ターン目に出しても頭数が増えてないという点は大きなデメリットになる。

 

4ターン目に《シャッフ》を残すために《奪取》を進化元にすると、マナ加速も絡んでいないため、5ターン目に5マナしか使えない上に盤面にいるクリーチャーは2体。

盤面に多くのクリーチャーがいればいるほど強力になる《シリンダ》や《レッドギラゾーン》といったカードを有効活用するのに時間を要してしまう。

 

だが、除去としては多少効果が薄くとも、《ツネキン》は1体のクリーチャーとして場に残る。

《シリンダ》のドロー枚数を増加させ、《レッドギラゾーン》のアンタップ対象にもなるため、純粋なクリーチャーであるメリットは非常に大きい。よって今回はメタ効果も持ち、《奪取》を場に残せる《ツネキン》を優先した。

 

《ボルシャック・サイバーエクス》

メタクリーチャーを除去しながら自身も革命チェンジ元になれる上に、ファイナル革命を消費しない革命チェンジ先なので《ミラダンテⅫ》や《レッドギラゾーン》を手札に返す裏目が少ない。

さらに6マナなので、《奪取》→マナ加速→このカードでも《レッドギラゾーン》を手札に持っていれば4ターンキルを狙える。

 

《シリンダ》を手札に戻せる革命チェンジの枚数は多い方がよく、フィニッシャー2種に追加として入れる革命チェンジ先としては非常に魅力的なのだが、自然文明を生めない多色という点が気になったので今回は不採用にした。

 

《蒼狼の王妃 イザナミテラス》

進化元ごと《シリンダ》を踏み倒せる。

3ターン目までの動きが《奪取》→マナ加速だけでも、4ターン目にこのカードから《シリンダ》を出せば、コマンド1体に加えて《レッドギラゾーン》でアンタップするためのクリーチャーが2体揃いワンショットを狙えるようになる。

2コスト+《シリンダ》よりも1マナ軽いコストでありながら、自身の効果も合わせてそれ以上に手札を増やせるのは非常に強力。

 

また、《赤い稲妻》程度であれば除去もできるため、同じく小型クリーチャーを並べるデッキに対しても刺さる。

 

今回はより除去として効果的な《ツネキン》を優先したために不採用にしたが、自分の動きに振り切りたいなら2枚程度の採用は十分考えてよいと思っている。

その際は4ターン目に頭数を揃え、《イザナミ》と《シリンダ》をセットで揃えやすくしたいので《コモリ》の枚数も増やしたい。

 

《大地門ライフ・ゲート》

不足しがちな自然文明単色でありながら、水文明のクリーチャーを踏み倒すことができるので、防御札に要求される「水文明クリーチャーをバトルゾーンに残す」という条件を満たせる。

《ドロキオ垓》に次ぐトリガーとして入れることも考えたが、《奪取》かマナ加速を出さないと次のターンの使用可能マナが減ってしまうため《シリンダ》などのカウンターに使うカードをプレイしづらくなる点は無視できない弱点である。

 

また、現環境ではトリガーとしては【アポロヌス】に対しては無力である点も痛い。

さらに、呪文であるため《ガイアハザード》への解答になるかと思いきや、こちら側がこのカードを唱えられる6マナ域であれば、【ガイアハザード退化】側は既に《絶望と反魂と滅殺の決断》《熱血の物語》などで盤面制圧が可能である。

つまり、このカードを使える状況では既に手遅れとなっている可能性が高く、役割を遂行するのが難しい。そこで、今回は不採用にしている。

 

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。お楽しみいただけたでしょうか。

 

私含み、【シリンダミラダンテ】はファンの多いデッキだと思いますので、皆様の構築の一助になれば幸いです。

 

《キユリ》《オニカマス》という選ばれないクリーチャーを《レッドギラゾーン》でアンタップさせたり、《シリンダ》の革命2から大逆転をしたり、使えば使うほど引き込まれるデッキに仕上がりました。ぜひ組んでみてくださいね。

 

また、記事内でも触れた【火単】を含むデッキとの対戦を収めた動画を収録したので、下記リンクのチャンネルでアップロードを行う予定です。

興味が出た方はチャンネル登録をしていただけると励みになります。

www.youtube.com

 

最後になりますが、この記事の執筆にあたり、CS運営の皆様、対戦相手の方には感謝を申し上げます。

 

お相手はかにかまでした。面白いと思った方は、ぜひSNS上でのシェアをよろしくお願いします。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。